交通事故紛争処理センターでの相談方法

交通事故紛争処理センターは、昭和49年に交通事故裁定員会として発足し、平成24年には財団法人から公益財団法人へと移行し、公益性と非営利性の立場を強めています。

交通事故問題を取り扱うADRとしての歴史は古く、取り扱う紛争の件数も最大規模で、平成28年度の相談件数は19,980件に上ります。

相談を行う拠点は全国に本部、支部、相談所が11カ所設置され、事故関係に詳しい弁護士が紛争の早期解決に向けて助言を行います(センターの所在地で委嘱されている担当弁護士は合計で194名です)。

センターの運営は国内外の損害保険会社と、共済組合からの拠出金で行われ、相談、和解斡旋、審査に係る費用はいずれも無料で利用できます。

またセンターでの裁定には協定する共済組合と損保会社に拘束力があり、申出人が裁定を受け入れると紛争は解決されます。しかし裁定が満足の行く内容でない場合は、申出人は異議を唱え受入れを拒否することができ、別の方法や裁判での解決を図ることになります。

事故による相談で交通事故紛争処理センターを利用する場合は次のような流れとなります。

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交通事故紛争処理センターで依頼できる内容

交通事故紛争処理センターで取り扱う内容は、法律相談、和解斡旋、審査の3つです。

法律相談

交通事故紛争処理センターでは、交通事故での疑問点や法律的な解釈について、担当弁護士に相談することができます。具体的な内容としては損害賠償額の算出方法や、保険会社の対応についてなどです。

和解斡旋

法律相談を受けた担当弁護士が、事故当事者間で示談合意が難しいと判断すると、センターによる和解斡旋が行われます。

和解斡旋に使われる時間は1時間以内を目安に行われ、担当弁護士が双方の間に入り、公正中立の立場から助言を行い、法的に妥当な和解案を提案し合意を目指します。

審査

和解斡旋を行っても双方が合意できない場合は、センターから委嘱された45名の審査員で構成される、審査会による裁定が行われます。

裁定は公正中立の立場から、法学者、裁判官経験者、弁護士からなる審査員3名が、これまでの判例などを踏まえ、最も適正と考えられるものを提示します。

審査の裁定には拘束力があり、その対象となるのは協定している損保会社と共済組合で、申出人が裁定に納得できる場合は紛争を解決できます。

申出人が裁定に不満がある場合は拒否を行えますが、センターでの取り扱いは終了するので、違う方法で解決を図る必要があります。

面接相談

交通事故紛争処理センターで面接相談を行うには、事前に予約を取る必要があります。予約を入れるのは、住んでいる場所か事故の場所に対応したセンターとなり、初回の面談は予約申し込みから、約1カ月半ほどの日数を必要とします。

なお和解斡旋を希望する場合にも、面接による相談が必要となります。

全国センターの対応した地域

支部・相談室対応地域
 札幌支部北海道
 仙台支部宮城県 青森県 岩手県 秋田県 山形県 福島県
 東京本部東京都 神奈川県 千葉県 山梨県 茨城県 
 さいたま相談室埼玉県 群馬県 栃木県 長野県 新潟県
 名古屋支部愛知県 岐阜県 三重県
 静岡相談室静岡県
 金沢相談室石川県 富山県 福井県
 大阪支部大阪府 兵庫県 京都府 滋賀県 奈良県 和歌山県
 広島支部広島県 岡山県 山口県 鳥取県 島根県
高松支部香川県 愛媛県 徳島県 高知県
 福岡支部福岡県 佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県

1.面接相談では次の資料が必要になります

交通事故証明書自動車安全運転センターに申請
事故発生報告書事故が発生した道路状況(信号や道路標識の位置・進行方向とぶつかった位置など)
相手方保険会社自動車保険(任意保険)会社名・自動車共済組合名
賠償金提示明細書

2.ケガ・後遺症がある場合は(1.)併せて次の書類が必要です

診断書・診療報酬明細書後遺障害等級の認定を受けている場合は、後遺障害診断書、後遺障害等級の認定結果及び理由が書かれている書面
明細書・領収書治療費、証明書費用、通院交通費、家政婦、介護者などの支出
休業損害証明書給与所得者休業損害証明書・事故前年の源泉徴収票、確定申告書控えなど
事業所得者事故の年度とその前後の確定申告書控え、納税証明など

3.死亡の場合は(1.)(2.)に併せて次の書類が必要です

死亡診断書・死体検案書
戸籍謄本(除籍謄本)省略のない戸籍謄本が死亡者と遺族の関係を証明するために必要
領収書・明細書病院費用、葬儀関係の費用など

4.物損事故の場合は(1.)に併せて次の書類が必要になります

修理費請求書、見積書(損傷箇所の写真など)
車両仮修理、引揚げ、けん引、運搬費請求書、見積書
代車費請求書
代替車両購入費、登録費請求書、領収書
車両評価損裏付の資料

交通事故紛争処理センターへの申込から解決までの流れ

交通事故紛争処理センターに相談予約を行うと、来訪する予定日を伝えられ利用申込書が送付されるので、必要事項を記入し資料とともに初回面談時に提出します。

初回の面談で法律相談のみや、和解斡旋の必要性がないと担当弁護士が判断すると、相談は終了となります。

センターでの和解成立までの来訪回数

回数件数%回数件数%
1回535件8.2%5回381件5.9%
2回2,440件37.5%6回210件3.2%
3回1,837件28.2%7回140件2.2%
4回861件13.2%8回以上102件1.6%

和解斡旋は物損のみ事故では初回から始まり、1~2回の回数で合意する場合が多く、人身事故では3回~5回で合意する場合が多くなっています。

担当弁護士が和解成立の見込みがないと判断すると、センターの審査による裁定が行われますが、審査会への申立ては和解斡旋不調の通知を受けた日から14日以内に行う必要があります。

センターの審査裁定は最終的な判断となり、申立人がこれを拒否するとセンターでの取り扱いが終わり、申立人は訴訟を起こし裁判で解決を図るなど、別の方法を考える必要があります。

審査会の裁定には日本損害保険協会、外国損害保険協会に加盟する損保会社と、協定を結ぶ共済組合に拘束力があり、裁定を遵守する義務があります。

裁定に拘束される損保会社、共済組合と、センターを利用できない場合などを自動車事故を取り扱う2大ADR機関で紹介しています。

自動車事故を取り扱う2大ADR機関「紛セと弁セ」 | tatumiの自動車保険ナビ
交通事故での紛争を解決する方法として、裁判所の調停と同じように中立の第三者が介入し調整を行う、ADR(裁判外紛争解決)機関があります。ADR機関は民間で運営されており、交通事故の紛争処理では、交通事故紛争処理センターと日弁連交通事故相談センターが、2大ADR機関として広く認知されています。
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